MS40

絞り・曲げ・ロール成型用

絞り・曲げ・ロール成形用
高硬度・耐摩耗性銅合金
ステンレス鋼、チタン等の深絞り加工、曲げ加工、ロール成形では、金型との焼き付き、 かじりによって、加工面に表面傷が発生し易いという問題があります。
一般的に銅合金の金型は、ステンレス鋼、チタン等のプレス加工で焼き付きを 起こしにくい材質ですが、 MS40は高硬度で耐摩耗性に優れた銅合金ですので、 ステンレス鋼、チタン等の深絞り、曲げ、 ロール成形時の焼き付き、かじりの防止に効果を発揮します。
ms40

Purpose MS40

用途・実績

用途 対象製品
絞り加工用 電気給湯器 給油タンク蓋用絞り金型
冷暖房機 石油ファンヒーター用絞り金型
キッチンシンク キッチンシンク用絞り金型
炊飯ジャー 炊飯ジャー内窯用絞り金型
曲げ加工用 オートバイマフラー マフラー用曲げ金型
ステンレスパイプ パイプベンダー用芯金(しんがね)
キッチンシンク キッチンシンク用曲げ金型
家電用品 IHクッキングヒーター用曲げ金型
電子レンジ筐体曲げ用金型
自動車部品 自動車タイヤホイール用曲げ金型
ベローズ ベローズ成型用金型
ロール成型用 フォーミング用ロール ステンレスフォーミング用ロール
チタンフォーミング用ロール

砂型、金型(ダービル)寸法

  • 砂型
  • Φ40*200L
  • Φ50
  • Φ60
  • Φ70
  • Φ80
  • Φ90
  • Φ100

Φ100以上については別途ご連絡ください。

Merit MS40

メリット

潤滑性
潤滑性
自己潤滑性に優れていて、金型と被加工材との間の、かじり、焼付による表面傷の発生を防ぎます。-Ni系合金であるため、高温での耐酸化性が高い。
潤滑性
熱伝導性
銅合金は熱伝導性が良いので、金型と被加工材の間に生じる 摩擦熱の放熱に効果があります。
被削性
被削性
高硬度ですが、適度な延性を持つので、ネジ切りなどの精密な加工が可能です。
鋳造性
鋳造性
鋳造材で高硬度と高強度が得られるので、複雑な形状の鋳物も可能です。
その他
その他
銅合金ですので、熱処理や表面処理の必要がありません。

Comparisons MS40

被加工材との特性の比較

MS40 ステンレス銅(SUS304) 純チタン
引張強さkgf/mm2 60~75 53以上 28~39
耐力kgf/mm2 50~65 21以上 17~30
伸び% 0~5 40以上 30
硬さHB 280~330 187以下
圧縮強さkgf/mm2 110~120
熱膨張係数×10-6/℃ 15.9 17 8.4
熱伝導率cal/cm・sec・℃ 0.12 0.039 0.041
比熱cal/g・℃ 0.11 0.12 0.124
密度g/cm2 7.3 7.9 4.5
溶融温度 1180 1400~1420 1668
ヤング率kgf/mm2 20,400 10,850
ポアソン比 0.3 0.34

MS40と工具銅の比較

チタンの深絞り加工

チタン材は、比強度が大きな材料で耐食性に優れ用途が拡大してきています。
しかし、チタンは他の金属材料に比べて熱伝導率が小さく、加工時に発生する加工熱の放熱が少ないため、工具と被加工材との間で、かじりや焼付を起こし易い材料です。

純チタンの深絞り加工における金型材質の影響について検討しました。
①加工面の表面粗さ
②金型材への焼き付き
③最大絞り力

その結果、チタンの深絞り加工の金型材質として銅合金の金型がかじり、焼付の防止に効果がありチタンの深絞り用途に適した素材の一つと考えられます。

実験条件Experimental conditions
金型材質 MS40、工具鋼
被加工材 純チタン:φ62.4×0.8t
クリアランス 1.5t
加工速度 0.8m/min
絞り比 1,950
しわ押え加重 800kgf
潤滑油 市販油
金型の形状
[金型の形状]
加工面の表面粗さSurface roughness
MS40
MS40
MS40グラフ
工具鋼
工具鋼
工具鋼グラフ
金型材への焼付Baking
MS40
MS40
MS40
MS40
最大絞り力Squeezing power
最大絞り力